平成30年9月から京都市は「健康長寿のまち・京都」の取組みの一つとして、オーラルフレイル(お口の働きが弱ること)の早期発見等を図り、オーラレフレイル対策や誤嚥性肺炎予防などにつなげることを目的として、一般社団法人京都府歯科医師会との連携し、京都市内在住の75歳の皆様を対象とした歯科健診を行なわれてます。
健診費用は公費でまかなわれますので、対象者の方は無料です。
1月7日は年に5回ある季節の節目の日の一つ「人日」という、
この日に七草粥を食べるという風習は江戸時代に幕府が「人日の日」を「人日の節句」として五節句の一つと定めたことにより、民衆に広がり定着したと言われてます。
3月3日(上巳)、5月5日(端午)、7月7日(七夕)、9月9日(重陽)、
私が幼い頃は、お粥が嫌い 葉っぱ物が嫌い 学校が始まる 最悪の日の一つでしたよ。
風邪を引いたとき、病気になったときの食事として、一番に思いつくのが“お粥”ですよね。
また高齢者向けのお粥のレシピもあります。 ところが 東京消防庁の調べによると、65歳以上の窒息・誤飲の原因として1位になった食べ物が意外にも「おかゆ」だったのです。
(東京消防庁の調べ)
柔らかくて、消化の良い「おかゆ」が なぜ 窒息・誤飲(誤嚥、ごえん)の原因1位なのでしょう。
「おかゆ」柔らかくてあまり噛まなくてもよい物性なので、消化にもよい(胃にやさしい)ものですが、ただし「おかゆ」は“べたつく” という点では危険な食べ物になります。
柔らかく炊きすぎて水ぽい「おかゆ」にも注意しないといけません。水分の部分だけが嚥下反射が起こらないうちにスーッと気管に流れ込み、誤嚥してしまうことがあります。
「おかゆ」のかたさや水分量など、本人の飲み込む(嚥下)機能にあった状態のものに調整する必要があります。
本人の飲み込む(嚥下)機能を診るには、いろいろな検査が有りますが、簡単な検査方法を二つ紹介します。
◯反復唾液嚥下テスト(RSST)
方法:
唾液嚥下を30秒間繰り返してもらう。
「できるだけ何回も飲み込んでください」と指示。
のど仏のあたりに指をあてて嚥下の有無を確認する。
評価:
30秒間に2回以下の場合、嚥下開始困難、誤嚥が疑われる
3回以上の場合は、ほぼ問題なし
※日本歯科医師会のホームページではRSSTについて動画でわかりやすく紹介されています。
掲載箇所は、8020日歯TVの「高齢期 摂食・嚥下(後編)」です。
◯EAT-10
問題がある場合や心配な方は専門家に相談されることをお勧めします。
追伸、 「おもち」の窒息事故がおおい時期。
(東京消防庁の調べ)
スペインの作家ミゲル・デ・セルパンテスの小説。『ドン・キホーテ』
50歳を過ぎた初老のドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャが郷士を名乗って痩馬のロシナンテと共に冒険の旅に出かける その横に、彼の従士として旅に同行するサンチョ・パンサの物語をご存じせすよね。
日本でいうと時代劇「水戸黄門」的なお話かな? でも 主人公のキャラが違いすぎますよね。
林立する水車を巨人たちの群れと間違い、勇猛果敢に突進した. 正気とは思えないような行動をするから 水戸のご老公とはかなり違います。
一緒にするなんて両者に失礼でした。
ごめんなさい。
そう、「喉(のど)の健康度」の話でしたね。
「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」と「サンチョ・パンサ」どちらが健康的に見えますか。メタボリックシンドローム(内蔵脂肪型肥満)の観点からみると 「サンチョ・パンサ」ですよね。そもそもパンサという言葉の意は太鼓腹と言うことらしいですからね。
ところが、最近 “誤嚥性肺炎” という言葉を耳にすることありませんか。この “誤嚥” という観点かがみると「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」の方が危険度が上がるんですよ。
人は高齢になると「のど仏」(甲状軟骨)の位置が下がってくるんです。
この傾向がよく現れるのが、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」のような 長身で痩せ型の人なんです。
この理由は、長身の人は首が長いという傾向があり、それに痩せ型の人は筋繊維の減少もみられ筋力低下があらわれることが多くなります。よつて 下がるスペースがある。筋力も弱っている。この様な理由で 「のど仏」(甲状軟骨)を支えてる筋力が弱り垂れ下がる格好になるのです。
では、「のど仏」(甲状軟骨)が下がると何が危険なのか これを 生体の構造的に説明しますと
喉(のど)は普段 呼吸してるときは食道の入り口はふさがっていて
気道は開いた状態になっています。
これが、飲み込む(嚥下)時に 「のど仏」(甲状軟骨)が上がる↑ 喉頭蓋が反転して↓ 気管にかぶさった格好になり気管をふさいぐことになります。この反射運動で、食べ物が気管に入らないで食道に送り込むことが出来るのです。この嚥下の一連の動作の速さは0.5秒と言われています。「のど仏」(甲状軟骨)が下がると この移動距離が長くなり 0.5秒より時間がかかることになり、気管をふさぐことが遅れて気管に食べ物が間違って入り込んでしまう 誤嚥の原因の一つになるということです。
これは、摂食嚥下機能障害の内で機能的原因に分類されている「加齢に伴う変化」についての現象の一つです。
では、どのような予防法があるか紹介します。
甲状軟骨を支える筋肉はいろいろな筋があるのですが、この筋肉が弱らないようすことです。
舌骨を支えている筋力が大切になります。
専門的には 言語聴覚士の方々がリハビリテーションに携わっておられます。
また 食べるということ(摂食嚥下)は全身運動とも言えますので、作業療法士、理学療法士の方々や多くの職種の方が携わっておられます。
一般に行える方法に、
〇呼吸のトレーニング:腹式呼吸によって深い呼吸を心がける。
〇発音のトレーニング:パ、タ、カ、ラ を繰り返し発音して、 最後に 舌を思い切り出して ベー、と言う。
〇首の周りのトレーニング:
おでこ体操
「おでこ」に手を当てて抵抗を加え、おへそをのぞきこむように強く下を向くようにする。
① 反復訓練:1から5まで数を唱えながら、それに合わせて下を向くように力を入れる。
② 持続訓練:ゆっくり5つ数えながら持続して行う。
(負担が大きいので適宜、強度や頻度を調節する必要がある。 頸椎症や高血圧の人には注意が必要)
(椅子に確りと腰掛ける また ベットで行う場合60度くらい起こせるなら起こして)
口開き体操(開口訓練)
捕捉:
BMI(Body Mass Index)とは1994年にWHOで定めた肥満判定の国際基準です。日本でも健康診断で使ってます。このBMIは「体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))」のように求められるため、身長と体重を入力すれば、BMIや標準体重が計算できます。
BMIでは18.5未満を低体重、18.5以上25.0未満を標準、25.0以上30.0未満を肥満(1度)、30.0以上35.0未満を肥満(2度)、35.0以上40.0未満を肥満(3度)、40.0以上を肥満(4度)としています。
ただ、BMIの計算式は世界共通ですが、判定基準は各国で異なり、日本でのBMIの理想値は男性が22.0、女性が21.0です。これらの数値に近いほど「統計的に病気にかかりにくい体型」と疫学調査で判明しています。
逆に肥満を示す25.0を超えると、糖尿病、脳卒中、心臓病、高脂血症、高血圧などの生活習慣病にかかりやすいとされています。
このBMIの数値が 高齢者になると28位が健康維持に良いのではないかと言われるようになってきています。
追伸、 インターネットで「ドンキホーテ」と入力して検索すると
が一番に出てくるよー。