小笹歯科診療所

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福西の小笹歯科診療所、小笹院長のブログ

2017年

摂食嚥下
ドン・キホーテ 喉(のど)の健康度

2017年12月31日    摂食嚥下, 窒息, 高齢者 

スペインの作家ミゲル・デ・セルパンテスの小説。『ドン・キホーテ

   

50歳を過ぎた初老のドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャが郷士を名乗って痩馬のロシナンテと共に冒険の旅に出かける その横に、彼の従士として旅に同行するサンチョ・パンサの物語をご存じせすよね。

日本でいうと時代劇「水戸黄門」的なお話かな? でも 主人公のキャラが違いすぎますよね。

 

 

 

 

例えば「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」は 

林立する水車を巨人たちの群れと間違い、勇猛果敢に突進した. 正気とは思えないような行動をするから 水戸のご老公とはかなり違います。

一緒にするなんて両者に失礼でした。

ごめんなさい。

 

 

そう、「喉(のど)の健康度」の話でしたね。

「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」と「サンチョ・パンサ」どちらが健康的に見えますか。メタボリックシンドローム(内蔵脂肪型肥満)の観点からみると 「サンチョ・パンサ」ですよね。そもそもパンサという言葉の意は太鼓腹と言うことらしいですからね。

ところが、最近 “誤嚥性肺炎” という言葉を耳にすることありませんか。この “誤嚥” という観点かがみると「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」の方が危険度が上がるんですよ。

人は高齢になると「のど仏」(甲状軟骨)の位置が下がってくるんです。


この傾向がよく現れるのが、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」のような 長身で痩せ型の人なんです。

 

この理由は、長身の人は首が長いという傾向があり、それに痩せ型の人は筋繊維の減少もみられ筋力低下があらわれることが多くなります。よつて 下がるスペースがある。筋力も弱っている。この様な理由で 「のど仏」(甲状軟骨)を支えてる筋力が弱り垂れ下がる格好になるのです。

では、「のど仏」(甲状軟骨)が下がると何が危険なのか これを 生体の構造的に説明しますと

 

喉(のど)は普段 呼吸してるときは食道の入り口はふさがっていて

気道は開いた状態になっています。

 

 

 

 

 

これが、飲み込む(嚥下)時に 「のど仏」(甲状軟骨)が上がる 喉頭蓋が反転して 気管にかぶさった格好になり気管をふさいぐことになります。この反射運動で、食べ物が気管に入らないで食道に送り込むことが出来るのです。この嚥下の一連の動作の速さは0.5秒と言われています。「のど仏」(甲状軟骨)が下がると この移動距離が長くなり 0.5秒より時間がかかることになり、気管をふさぐことが遅れて気管に食べ物が間違って入り込んでしまう 誤嚥の原因の一つになるということです。

 

これは、摂食嚥下機能障害の内で機能的原因に分類されている「加齢に伴う変化」についての現象の一つです。

では、どのような予防法があるか紹介します。

甲状軟骨を支える筋肉はいろいろな筋があるのですが、この筋肉が弱らないようすことです。

舌骨を支えている筋力が大切になります。

専門的には 言語聴覚士の方々がリハビリテーションに携わっておられます。

また 食べるということ(摂食嚥下)は全身運動とも言えますので、作業療法士、理学療法士の方々や多くの職種の方が携わっておられます。

 

 

 

 

一般に行える方法に、

〇呼吸のトレーニング:腹式呼吸によって深い呼吸を心がける。

〇発音のトレーニング:パ、タ、カ、ラ を繰り返し発音して、 最後に 舌を思い切り出して ベー、と言う。

〇首の周りのトレーニング:

おでこ体操

「おでこ」に手を当てて抵抗を加え、おへそをのぞきこむように強く下を向くようにする

    反復訓練:1から5まで数を唱えながら、それに合わせて下を向くように力を入れる

    持続訓練:ゆっくり5つ数えながら持続して行う

(負担が大きいので適宜、強度や頻度を調節する必要がある。 頸椎症や高血圧の人には注意が必要

(椅子に確りと腰掛ける また ベットで行う場合60度くらい起こせるなら起こして)

 

口開き体操(開口訓練)

口から食べるということは大切なことと思います。

捕捉:

BMI(Body Mass Index)とは1994年にWHOで定めた肥満判定の国際基準です。日本でも健康診断で使ってます。このBMIは「体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))」のように求められるため、身長と体重を入力すれば、BMIや標準体重が計算できます。
BMIでは18.5未満を低体重、18.5以上25.0未満を標準、25.0以上30.0未満を肥満(1度)、30.0以上35.0未満を肥満(2度)、35.0以上40.0未満を肥満(3度)、40.0以上を肥満(4度)としています。
ただ、BMIの計算式は世界共通ですが、判定基準は各国で異なり、日本でのBMIの理想値は男性が22.0、女性が21.0です。これらの数値に近いほど「統計的に病気にかかりにくい体型」と疫学調査で判明しています。
逆に肥満を示す25.0を超えると、糖尿病、脳卒中、心臓病、高脂血症、高血圧などの生活習慣病にかかりやすいとされています。

このBMIの数値が 高齢者になると28位が健康維持に良いのではないかと言われるようになってきています。

追伸、 インターネットで「ドンキホーテ」と入力して検索すると

が一番に出てくるよー。

 

 

 

 

 

 

 

 

お口の話
   0歳から「噛む」で健康長寿

2017年6月19日    お口の話, 院長のよもやま話 

インスタントラーメンで冷麺を作りました。

 普通は3分間 麺をゆでるのですが、 冷麺にする時は4分くらい長めにゆでて 氷水で麺をしめます。

 

 

 

 

 

 

 

 麺に腰が出来るというか、韓国冷麺の様な 麺の食感になりました。

(これは あくまでも 私の感覚ですが)

味はといいますと 結構 いけましたよ。

 

 

 

 

 

 

麺に弾力が出るので、温かい麺より しっかり噛まないといけな感覚になりました。

職業柄、 「しっかり噛まないといけない」 この感覚で ふと思ったことが

最近のお子さんの口元が「ぽかん」と 開いていることです。

普通は

                                                                                                  (上記 2画像 増田純一 著書「健康歯科」より)

この様な 口元になるのですが、

この「ぽかん口」の原因は、

人が、基本的な食べ方を覚えるには、生後3歳くらいまでの短い間に、どのくらいの量を口に入れ、どのように舌を動かすか、 どの様に噛んで 飲み込むかを覚えて、その人の生涯の食べ方をこの期間で決定づけられると考えられてます。 もしも不適切な噛み方、飲み込み方を身につけてしまった場合。

健常なら3~4歳になれば口唇(口元)の力も強くなり、いつも口を閉じて鼻で呼吸するようになります。しかし、6歳ごろまでに噛み方が悪く、口唇、舌、上の歯と下の歯のかみ合わせの調和がとれていないと「お口ポカン」だったり、口を閉じないでペチャペチャ音が出るような食べ方になります。

この様な口腔機能不全は生涯続くことになるかもしれません。早期に口腔機能不全に気付き、早期に正しい口腔機能を獲得することです。

最近、株式会社 松風 から 口唇の筋力を測る測定器が開発させました。

 

また 口唇を鍛える方法として

また 別のトレーニングとして「あいうべ体操」とかがあります。

専門家にご相談の上 ご使用ください。

 

 

お知らせ
 英語と漢字の偶然 SWALLOW・嚥

2017年5月8日    お知らせ 

英語で SWALLOW いうと 「ツバメ」のことですが

もう一つ 「ぐっと飲む」・「飲み込む」という意味があります。

漢字で 口 に 燕(つばめ) と書いて 嚥(訓読みで「のむ」)と読みます。

SWALLOWも 嚥も 言語学的には なんの関係もないようですが

でも、

もしかして

古代で人々は “ 飲み込む ” ことについて 同じ動物のいとなみから

同じことを連想していたとしたら。

と思うと ロマンチックになりました。

 

お知らせ
  猫舌(僕も熱いの苦手だよ ワン)

2017年4月7日    お知らせ 

食事の時など「熱い物 苦手だなー 猫舌なんだ」てよく聞きますよね。

だいたい この様な悩みは火を使うこが出来るようになり温かい物を食べるようになった人類だけですよ。

それと 飼い猫 飼い犬 ぐらいですかね。 (人に飼われてる動物は遭遇する可能性がありますね)

つまり 温かい物の食べ方は 言葉をおぼえるのと同じように学習し 身につけていくものなのではないでしょうか。

 

 熱い物を飲むとき、

まず「フゥー フゥー」と息を吹きかけて

ヅルヅルと 空気も一緒に吸い込むようにして少しでも温度を下げる行為をしますよね。

 

 

 

 

 

 

自分でどの様な舌の動きをするか ためしてみました。

 

 

舌の先端を下の前歯の裏に隠して、

舌の中央を凹ませて その凹みからあふれない程度の量を飲んでいるように感じます。

ちなみに その量は3ml位でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

試しに 常温の水を飲んでみると

 

 

舌の下に ためるんですよ

 

 

 

 

 

 

 

 

そして飲み込みます。 量は25ml位いでした。

 

猫舌の人は、舌の先の使い方が うまく使えてないのではないかな。

舌先には熱さを感じる温点が集中しているらしいのです。また 温点が少ない舌の中央に持っていけば熱さをあまり感じないようです。

何はともあれ やけとには注意しましょう。

上顎(うわあご)の粘膜の薄皮が、はがれたというか はれたというような感じ。 この不快感は情けない 自業自得というか 人に当たれない感があります。 つらいです。

 

関西では 「たこ焼き」文化があるから 子供の頃から熱い物を食べるのになれてるかもしれませんね。

 

「明石焼き」は 危険です。

 

 


 

舌を上手に使いましょう。

 

お口の話
「歯磨き」の習慣は いつ頃から

2017年2月28日    お口の話, 院長のよもやま話 

「歯磨き」の習慣は日本ではいつ頃からなんでしょうね。

福井県にある曹洞宗の本山で厳しい禅の修行で知られている「永平寺」の開祖道元禅師(1200~1254)が記した本に「正法眼蔵」という本があります。

この「正法眼蔵」50巻というところに 洗面 について書いてあります。

「天竺、中国では、国王・王子、大臣・百官、在家・出家、朝野の男女、百姓万民、みな洗面する。(中略)洗面を忘れる物はない。だが しかし、楊枝をつかうことがない。それに反して、日本では、国王・大臣、老少・朝野、在家・出家の貴賤を問うことなく、すべて楊枝をつかい、口を漱ぐことを忘れない。だた しかし、洗面しない。これでは、まさに一得一失である。」

 

 

 

道元禅師は鎌倉時代の方なので、歯磨きの習慣は仏教ともに日本に入ってきたと言われていますので鎌倉時代には日本では多くの人が歯磨き習慣を得ていたということが、この記述から推察できます。(仏教伝来は550年頃といわれてますね)。 一方 道元が南宋に渡って 勉学に励んだ頃は 南宋では仏教が衰退している頃だったので歯磨き習慣も忘れ去られていたのかも知れませんね。

「だから、かの国では、僧も一般人も、みんな口の息がたいへん臭い。二三尺へだててものをいうときも、口臭がきこえて、嗅ぐものは堪えがたかった」とぼやいておられます。

この「洗面」巻では、 歯磨きの方法が 詳しく書かれています。

例えば、舌の清掃について

「舌をけずるに五つの事がある。一つは。三返をこえてはいけないということ。二つには、舌の上に血が出たらすぐに止めるがよいということ。三つには、大きく手を振って、上衣や足などを汚してはいけないということ。四つには、楊枝を棄てるに、人の通るところに棄ててはならぬということ。五つには、それはいつでも物かげに棄てるがよいということである」 書かれてます。

興味のある方は一度 本をお読みになるとよいかと思います。(いろいろな現代語の訳本が出版されてます)

鎌倉時代には、日本では 歯磨きの習慣が定着していたようですね。 顔を洗う習慣はなかったのでしょうかね。

 

 

 

サックス
  サックスの発表会

2017年1月23日    サックス, 院長のよもやま話 

昨日 イオンモール京都桂川店  島村楽器の音楽教室の発表会でした。

老若男女 皆さん 力一杯 楽しく演奏されてました。

先生方も素晴らしい方々です。

  私の演奏をYouTube にアップしました。

 見てもらえたら嬉しいです。

60歳からの手習い、楽しい老いを模索していきましょう。

 https://youtu.be/Qmf6rQEpfw8

 

 

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